人間の手が、まだ触れない。

誰に聞かせるでもない独白あるいは日々の戯言など

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北京モーターショー雑感・その2

ゴールデンウィーク中はすっかり休んでしまいましたが、前回の続き。

中国のモーターショーは、大都市で開催するだけで観衆が押し寄せます。高度成長期真っ只中の東京モーターショーがそうだった……というのは先輩諸氏から聞いた話ですけれども。

モーターショーがそうした盛り上がりを見せ、その背景に巨大でまだまだ成長する余地を持つ市場があることを考えれば、欧米メーカーも注力するのは当然。その影響で、そうしたメーカーが極東の小さな日本市場を軽視あるいは無視も同然のような扱いにするようになるのも当然。

そうなると東京モーターショーに出展する海外メーカーが漸減する、ということを予想するのはきわめて容易なことだったわけで、09年の東京モーターショーに大手海外メーカーの姿が見られなかったのは納得のいく事態でした。

たしかに寂しいことではありましたが、もはやアジア最大のモーターショーという地位を北京と上海に明け渡し、また背景にある国内市場の規模はあちらのほうがケタ違いに大きいわけで、東京で欧米メーカーがプレゼンスを見せる必要はもはやないのです。

では、もう東京モーターショーに活気は戻らず、かつてのように存在感を見せることはできないのでしょうか? そうは思いません。

もはや「アジアを代表するモーターショー」の座は得られないでしょうが、ローカルショーとして魅力を発揮することはできるはず……と言い切れる根拠は残念ながら持ち合わせていないのですが、「中国とも韓国とも違った魅力」を見せて「日本」をアピールする必要はあるでしょう。では、それはどんなものか?

というわけで非常に長い前置きとなりましたが、ここから今回の本題。

中国のメーカーも世界を知るようになり、海外からの目を意識するようになったか、大手メーカーの展示は次第に洗練されつつあります。前回書いた「ショッピングセンターのイベント」的演出は、以前はどのメーカーでも見られたものですが、欧米のモーターショーのようにスマートなカンファレンスを目指すところも増えてきました。

さらに自国の自動車産業の発展に自信を深めつつあることを示すかのように、展示に「中国らしさ」を盛り込むメーカーを散見できたことが今回の特徴でした。たとえば……

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毛筆調のスケッチを掲出したり。これは開発会社IATのコンセプトカー『竹風』のスケッチ。

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里山の竹林をブースに再現したり。これは吉利汽車の展示なのですが、赤い車は『熊猫(パンダ)』 そしてなぜボディカラーが赤なのかといえば、ホイールアーチの五つ星に注目。CNCAPで五つ星を獲得したという実績をPRすると同時に、ボディ全体で五星紅旗を表現しているのです。

つまり「世界的に知られる中国の希少動物に中国の国旗を纏わせ、棲息している竹林の前に置く」という、これ以上ないくらいコテコテな中国っぽさの演出なのです。

竹林といえば日本の里山を思い浮かべる日本人は多いでしょう。しかし中国でも竹林は馴染み深い自然環境であるわけで、日本特有の風景ではないのです。

日本はかつて大陸から渡来したさまざまな文化を基に発展してきたわけで、その本質を表現しようとすると、私たちが「日本らしさ」だと思っている部分は実は「中国らしさ」でもあることも多い、ということに気づかされます。

これは北京郊外でも実感できました。万里の長城を見物しようと高速道路を走っていると……

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まるで水墨山水画の風景。霧に覆われ色をなくして儚げに映り、濃淡のみで遠近を知る。視覚的要素の簡略化の極み。

さあこうなってくると、手軽にエキゾチシズムやオリエンタリズムに頼った既存の演出だけでは、もはや欧米人に「日本らしさ」を認識してもらえないのではないか? という疑念を持たざるを得ません。

日本と中国から同じような風景がアピールされた場合、どちらの国が欧米人の心に残るでしょうか? まだ中国が「イデオロギーの壁の向こう側にある、共産主義のミステリアスな国」だった昔ならいざ知らず、残念ながら現在では、豊富なカネとヒトを武器にして国際社会でも存在感を強めつつある中国に分があるように思えてなりません。

そしていずれは、中国人が胸を張って「日本文化は、私たちの文化が日本へ渡って独自に発展したもの」と言うようになるでしょう。それは中国に対して卑屈になるわけでなくとも、ある程度は認める必要があるのではないでしょうか。

さて、それじゃあ世界の誰もが認めてくれる「日本らしさ」ってなんだろう? 何をどのようにアピールすればよいのだろう? それを胸に手を当てて考えることが、「日本」ブランドの復活・隆盛のカギなのではないでしょうか。そして東京モーターショーの存在感復活の可能性もこの部分にあるのでは。

まあ、いまさら国がANIMEやMANGA、COSPLAYなどのOTAKU文化を全面的に保護・強化しろとは言いません。国ぐるみで後押しされたら、それはもはやポップカルチャーとは呼べませんから。ただ、そのポップカルチャーが海外ではある程度のメインストリームとして受け入れられているという事実を踏まえ、国がオタク文化を理解し、時には手を結ぶのは悪くないのでは。ようするに本当にやるかどうかは別として、東京モーターショーに痛車を並べるくらいのことは考えてもいいんじゃないの? ということです。

ただしこの分野でも、中国は確実に日本へ追いついてきているようです。以前は中国で見かける動物や美女・美少女などのイラストは、日本人にとってやや受け入れ難い個性を持っていましたが……

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北京空港内のテナントの看板には、日本のショッピングモール等の広告で見かけるのと変わらないような美女が。そういえば上海などには日本製アニメの制作を請け負うスタジオも多いわけで、キャラクターの見た目だけに関して言えばもはやコピー完了といったところなのかもしれません。

自動車産業でも、北京ショーでは小規模メーカーでも「見た目をコピーすればいい」という段階は過ぎ去り、元ネタはコピーであったとしても、そこにいかにして独自性を盛り込んでゆくか、という試行錯誤を始めていることが感じられました。もちろん玉石混淆ではありますが、いずれそう遠くないうちに本当の意味での自主開発車が登場することは間違いないでしょう。

すでに輸出を開始している中国メーカーも少なくありません。いまのところ価格面のみが注目されている状態ですが、日本車と変わらぬ見た目と性能で日本車より安いという、そんな中国車が世界に溢れるのも時間の問題。そうなると日本車が売り物にできるのが「品質」や「作りの良さ」だけでは、とても商売にならないでしょう。

やはり「日本車にしか存在しない魅力」が必要になるわけですが、それって一体なんでしょうね? となると、やはりソフトウェアに内在するコンテンツのような、数値化できない感覚的な領域に宿るモノになると思うのですが……それって「キャラクター性」なような、それでは言葉が足りないような……うーん。

はい、結局今回もこんな感じでグダグダになってしまいました。申しわけない。
お詫びとして、コンパニオン画像ではありませんが「たまたま美女が大きく写ってしまっている画像」をお楽しみください。

さて、次回からどうしよう?

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[ 2010/05/07 01:05 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

バンコクモーターショー・その3

さて、バンコクモーターショーの続きでございます。2回続けて2輪車のネタだったので、今回は4輪車の展示を紹介しましょう。

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ちなみにバンコクモーターショーは4輪のホールと2輪のホールが別になっていて、入場料(今年は100バーツ)が発生するのは4輪ホールに入るとき。つまり2輪ホール、そしてアクセサリーや関連グッズが並ぶ仮設テントは入場無料!
これ、別にただ太っ腹なわけではなく、成熟途上のタイ市場を実によく理解した戦略。若者は4輪車より先に2輪車を買うスタイルが定着しているので、お金を使わなくても楽しめる2輪ホールで来場者数をガッチリ確保。そこへ4輪車への興味を掻き立てて……というわけです。

4輪ホールでも、日米欧のモーターショーといささか趣が異なります。まず主役が1トンクラスのピックアップ・トラックということ。タイではピックアップこそが「人も荷物もたくさん乗せられる」という本来の意味でのMPVとして重宝されていて、農村部で「マイカーを買う」と言ったら、少し前まではピックアップを買うことでした。どの車種もシングルキャブやダブルキャブなとバリエーション豊富で、いまではピックアップと同じフレームを持つSUVも大人気です。

それではそんなピックアップをご紹介。

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いすゞD-MAXの特別仕様、X-シリーズ

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三菱トライトン

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トヨタ・ハイラックス・ヴィーゴ

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マツダBT-50

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日産フロンティア・ナヴァラ

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フォード・レンジャー・ワイルドトラック

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シボレー・コロラド

一昨年ぐらいまでは、モーターショーというよりピックアップショーみたいな印象だったんですよ、ホントに。
しかし、昨年あたりからまた風景が変わってきました。ピックアップの展示はあいかわらずですが、目立つ位置にはコンパクトカーを展示するようになってきています。

タイ政府は07年にエコカー政策を発表。とはいっても言葉から想像される「末端のユーザーに現金還付する」という類の販売奨励策ではなく、政府がエコカー認定した車種をタイで生産すれば、その車種は税制で優遇しますよ、というもの。
つまりは「アジアのデトロイト」を標榜するタイを、さらに自動車産業の集積地として存在感を高めたいという政府の思惑が反映されているわけですが、メーカーにとってもコストダウンにつながるオイシイ話。

そして今回、そのエコカー認定第1号モデルとなる日産マーチが華々しくデビュー。大きな注目を集めていました。日本向けもタイ生産になることでいろいろ物議を醸したりしましたが、世界戦略車を可能な限り安く生産したいメーカーにとっては必然の選択ですよね。

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このほか、各社のコンパクトカーをご紹介。

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マツダ2(デミオ)のフェイスリフト版をベースにしたドレスアップ・コンセプト、アクティブ2。昔懐かしボーイズレーサー風味がおっさんにはたまりません。

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で、こちらがマツダ2セダン

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ホンダ・シティ

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トヨタ・ヴィオスのワンメイクレース仕様

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プロトン・サトリア・ネオのツーリングカーレース仕様

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フォード・フィエスタのセダンとハッチバック

最後に、ミス・モーターショーを紹介しまして、今回はこれまで。
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次回はカスタムバイクとか・・・かなあ?
[ 2010/04/08 18:41 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)


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